※この物語は政策エンタメのメソッドによって書かれたフィクションです。
目次
第12章：全国展開へ
他の自治体が続く
平川区の成功を受けて、他の自治体も動き始めた。
福丘市： 2025年4月、モデル事業開始 札場市： 2025年5月、モデル事業開始 神部市： 2025年6月、モデル事業開始
それぞれの自治体で、同様の成果が出始めた。
厚労省が動いた
2025年7月、厚労省が「祖父母育て支援制度検討会」を設置した。
座長は、著名な社会学者。
メンバーには、経済学者、法律家、自治体関係者、そして——
私と森山も、委員として招かれた。
「先輩、ついにここまで来ましたね。」
森山は、感慨深げに言った。
「ああ、でも、ここからが本番だ。」
検討会での議論
検討会は、月に2回、半年間にわたって開催された。
議論されたのは：
- 税制優遇の具体的設計
- 養育費の算定方法
- 祖父母の健康サポート
- 法的な親権の扱い
- 文化的受容のためのキャンペーン
様々な意見が出たが、最終的には——
「制度として実現可能。2026年度からの本格実施を提言する。」
という報告書がまとまった。