※この物語は政策エンタメのメソッドによって書かれたフィクションです。
第8章:政治家からの接触
突然のメール
記事公開の翌日、私のメールボックスに、見慣れない差出人からのメールが届いた。
件名:「祖父母育てモデルについて、お話を伺いたい」
差出人は、国会議員の秘書だった。
「成田様、突然のご連絡失礼いたします。岡部代議士の秘書をしております福田と申します。東西経済ネットの記事を拝見し、非常に興味を持ちました。ぜひ、先生にお話を伺いたいとのことです。お時間をいただけますでしょうか。」
私は、すぐに森山に転送した。
「先輩、来ましたね!」
森山から、すぐに返信があった。
「ああ、でも、誰だ?岡部代議士って。」
調べてみると、野党の若手議員だった。少子化対策に熱心で、SNSでも積極的に発信している人物だ。
「会ってみましょう。」
私たちは、面会を承諾した。
議員会館での面会
数日後、私たちは東京の議員会館を訪れた。
初めて入る議員会館。セキュリティチェックを通り、エレベーターで議員の事務所へ。
「成田さん、森山さん、ようこそ。」
岡部代議士は、50代には見えない若々しい男性。爽やかで、エネルギッシュな印象だった。
「記事、拝見しました。素晴らしい提案だと思います。」
「ありがとうございます。」
私たちは、席に着いた。
議員の関心
「実は、私も少子化対策をずっと考えてきました。」
岡部代議士は、真剣な表情で言った。
「児童手当、保育園、育休——色々やってきましたが、出生率は下がり続けてる。正直、限界を感じていました。」
「でも、お二人の提案を見て、『これだ!』と思ったんです。」
「発想を変えれば、解決できる。」
森山が、提案の詳細を説明した。
税制優遇、養育費控除、母方優先の理由、経済合理性、地方創生との連携。
岡部代議士は、メモを取りながら真剣に聞いていた。
「これ、本当に実現可能だと思います。」
議員は、目を輝かせた。
「まず、国会で質問してみます。厚労省や財務省の見解を聞いてみる。」
「そして、党内で勉強会を開きます。賛同者を増やす。」
「最終的には、議員立法として法案を提出したい。」
「でも、抵抗もある」
「ただ、正直に言うと、抵抗もあると思います。」
議員は、少し表情を曇らせた。
「財務省は、『財源は?』と言ってくる。」
「メディアも、『親子を引き離すのか』という感情論で批判するかもしれない。」
「でも、それでも、やる価値がある。」
議員は、拳を握った。
「日本の未来がかかってるんです。」
私たちの決意
「先生、私たちも全力でサポートします。」
私は、そう言った。
「ブログでも発信を続けます。世論を動かします。」
森山も、続けた。
「俺、商社でデベロッパーやってますが、地方自治体との繋がりもあります。パイロット事業をやってくれる自治体を探します。」
「ありがとうございます。」
議員は、深く頭を下げた。
「お二人のような民間の方が動いてくれることが、一番の力になります。」
「一緒に、日本を変えましょう。」

